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zoom RSS 2016/2017シーズン最大のルール変更:木製スキー、竹製ポール使用の義務化

<<   作成日時 : 2016/04/01 23:44   >>

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本日4月1日、FISから衝撃のプレス・リリースが行なわれた。近年のスキー用具、ワックス等のハイテク化により、スポーツは進化している反面、複雑化、価格の高騰化が否めない。スポーツの未来をより分かり易くシンプルにする目的で、2016/2017の来シーズン、クロスカントリースキーのW杯では、2つの会場で計5レースを対象に、何十年も前に当たり前に使用されていた、木製のスキーと、竹製のポールを使用することが義務化される。


画像

Photo: Courtesy of Etsy / Fasterskier
昔の木製スキーと竹製のポール


フィンランドのシーズン開幕戦、Ruka Triple、そして、シーズン終盤にノルウェーのHollmenkollenで行なわれる、30/50km も対象のテストレースとなっている。


又、グリップワックスは、松脂、フッ素を「含有しない」クリスター、そしてハードワックス(日本で言うボックスワックス)のみ使用が認められる。最新の高性能で効果なハイテクワックスの使用は一切認められない。FIS のクロスカントリー・ディレクターの Murg Staples 氏は、この試みの最大の目的は、年々増加傾向にある競技活動費に歯止めをかけることだ、とインタビューで答えている。


しかしながら、その一方で、あるスキー関係者の話では、今回のルール変更の最大の目的は、ロングディスタンスのクラシカルレースで、フリー用の板を履いて、DPで表彰台に上がるアスリートの増加傾向への懸念の表れだとしている。


この突然とも言えるルール変更に対し、メーカー側のFischerは、既に新ルールへの対応に動き出している。


木製のローラースキー・メーカーの社長、Peter Breu氏の話では、既に複数のスキーメーカーから、木製ローラースキーの、ラミネート加工されたシャフトについての問い合わせがあったと言う。


又、米国のノルディックグッズを取り扱う Gear West、Nordic Sales & Serviceのディレクター、Matt Liebsch氏は、既に世界の強豪チームから、古い木製スキーの在庫や購入の問い合わせが入ってきていると言う。


ノルディックコンバインドでも、クロスカントリースキー同様、来シーズンから似た様なテストイベントの導入を検討している。 米国の ヘッド・コーチ、 Dave Jarrett 氏は、特にジャンプの飛距離の伸び、による選手の安全面確保は重要だとしているが、スポーツのシンプル化には同意しても、(常に発展、進化を遂げるべきスポーツが)過去に逆行するのは、如何なものか・・・としている。


現時点で、バイアスロンではこの様な新ルール、テストイベントは検討されていないが、米国のバイアスロン連盟の会長兼CEO、Max Cobb 氏は、今後木製スキーの使用と同時に、ファンサービスの一貫で、ロビンフッドよろしく、昔の猟師スタイルで競技を行なうのも一案だと、前向きなコメントをしている。


松脂(タール)ベースのキックワックスのラインが充実しているフィンランドのStart Waxが、新ルールへの対応が最もスムーズだと言われている。


それに反し、Swix, Hollmenkol,そしてガリウム(Gallium) の3社は合同で、新ルールの松脂ベースのワックスのみ使用可に対し、スポーツ仲裁裁判所に訴訟を起こす構えだ。


・・・と、本当に信じてしまいそうな衝撃ニュースが、米国のFasterSkier.comに掲載されていたが、今日はApril Fool (エープリル・フール)の日。毎年必ず、記者がこう言った記事を掲載する・・・。


私個人の意見としては、メーカー側が困ろうと、選手が苦労しようと・・・これが本当に現実となると、アスリートの真の実力が問えそうで、面白いと思うのだが・・・(板、ポールは現状のままでも、Waxや、STにある程度の制限を受けるなど)。


現状では、クロカン界ではクラシカルレースにおいて、最も速いテクニック (走法) はDPであることが浸透し、今後W杯では更に、クラシカルレースのDPパワー化が加速する。又、ノルウェーでは、国内大会でDPのみのレースカテゴリーを新たに設ける話が出で来てきており、ジュニア・アスリート対象のレースも例外ではなく、シニアへの移行がスムーズになるよう、18歳以上のカテゴリーで徐々に導入を検討する、としている。



クロカン界では、間違いなくクラシカルレースが大転換期にあり、毎年6月に行われるFIS 会議では、この点についての掘り下げた話し合いが行われる予定だ。




News sourced from Fasterskier by Tomi Blythe Shimizu

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
一瞬、信じて見事に騙されてしまいました!
KATANACHICHI
2016/04/02 19:12
KATANACHICHIさん

そんなことはないだろう!?と思いながらも、近年のクロカン界の状況を考えると、もしかしたら有り得るのか?と一瞬は、信じそうになりますよね。(苦笑)

エープリル・フールと言うことで、こんな「落ち」の記事になりましたが、クラシカルレースにおいて、効率良く、パワーフルなDPテクニックを制する者が、レースをも制す、と言うことが世界的に認識されていることが、よく分かります。

Blythe
2016/04/02 21:11
考えてみたら、年間5レースだけのために別の機材を用意するってことになると、明らかに費用は余計に掛かりますよね。結局、予算の多いチームが有利な構図は変わらないままですものね。費用削減には繋がらない。
やはり、クラシカルレースでのフリー用の板の使用を制限するか、DPのみでは良いリザルトを残せないようなコースを設営するしかないように思います。
そして逆に、DPという新たな種目も加えたらどうですかね?
KATANACHICHI
2016/04/03 09:18
追伸、今の技術と理論でどのような木製の板と竹製のポールをつくれるか? 今の選手がそれでどのようなレースをみせるか? 見てみたい気がします。
KATANACHICHI
2016/04/03 09:23
KATANACHICHIさん

冷静に考えるとシーズン中、5レースの為に!?と言うことで有り得そうで、有り得ない話だと思えますね。(苦笑) しかしながら、例えばスキーアスロンの為のコンビのブーツなどは、レース数が少ないことを考えると、やや勿体無い気がしますね。個人的には総合力が問われる種目なので、もっとレース数が増えても良いのにな、と思ったりします。

以前もお伝えしましたが、個人的には、伝統的なダイアゴナルテクニックを存続させる為に、今後はCLレースでのSKの板での出走は少なくとも禁止されたら良いのに…と思います。そして既にNOR国内では創設されている、DPのみの大会をW杯で導入して行けたらと思いますね。

現在の技術で木製板と竹製ポールが作られると、間違いなく昔の同等品よりは、良い質で仕上がるでしょう。それを使って選手にレースに挑んでもらうより、何十年も前の古い板とポールで走ってもらい、苦戦を強いられている姿を見てみたい気がします。(苦笑)
Blythe
2016/04/05 19:26
確かに。おっしゃる通りですね。
KATANACHICHI
2016/04/06 12:44

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